都心部で工事を進める際には現場から発生する騒音や振動は大きな問題となります。特に路面覆工に起因する自動車騒音・振動対策は施工者にとって大きな課題となっています。

この課題を解決するため当社では、締結クリップ式覆工板をメトロ開発、エムエヌ建材と共同で開発し、2002年から首都高速中央環状新宿線SJ52工区（2－2）トンネル工事において導入しました。

3年経った時点でも覆工板のがたつきがない状態を保ち、騒音・振動による苦情も出ず大きな成果を出しました。

締結クリップ式覆工板の特長

1. 覆工板4隅の締結クリップによる桁との一体化。
2. 締結クリップの締結･解除が路面側から行うことができる。
3. 耐久性に富んだ天然ゴムパットの使用。
4. 横方向連結ボルトによる覆工板同士の一体化。
5. 耐久性・耐摩耗性に富んだエポキシ樹脂モルタル舗装。
6. はめ込み式ゴムキャップの使用。

締結クリップ式覆工板の効果

前出の首都高速の現場での騒音測定結果や現場の経過状況から、以下のような効果が認められます。

1. 騒音レベルは舗装路とほぼ同等なことから、周辺環境への影響が最小限に抑えられる。
2. 路面上からボルトによって締結するため、覆工の開閉時も短時間で簡易にできる。
3. 短時間で設置撤去が可能なため交通規制の時間を短縮できる。
4. 長期の設置に対しても振動・騒音による苦情もない。
5. 固定のための溶接やメンテナンスに要する日数や費用が少ないため、トータルコストを低減できる。

従来型と当現場での騒音測定結果の比較