技術研究所の概要
深化と進化
新技術への挑戦
研究内容
技術研究所および関連部門が中心となり進める技術開発事例
ニューマチックケーソン
沈下掘削管理システム
ニューマチックケーソンの高精度の沈下掘削管理を実現するため、掘削地盤形状自動計測システムとケーソン位置・姿勢自動計測システムから構成するニューマチックケーソン沈下掘削管理システムを開発しています。本システムは、3Dレーザースキャナ、GNSSおよび自動追尾TSなどの技術を活用し、これらから得られる情報を専用のソフトで解析し、ケーソン沈下掘削管理で重要となる位置・姿勢、函内の掘削地盤形状をリアルタイムで把握することができます。本システムにより、高精度の沈下掘削管理を実現するとともに、作業員の労働負荷軽減と作業効率の向上にも大きな効果を期待することができます。
ニューマチックケーソン
掘削シミュレータ
ニューマチックケーソン工法における掘削機の操作体験と、訓練・指導に供することを主目的として掘削シミュレータ「Pneumatic Caisson Virtual simulator」を開発しました。3Dコンピューターグラフィックにより掘削機の動作や地盤を細部まで忠実に表現し、本物の掘削機と遜色ない操作環境を体験でき掘削オペレーターの養成・技術向上に大きく貢献するものです。また、教育を兼ねたゲーム・クイズなども盛り込んで親しみやすくする工夫がなされているため、見学会や展示会などでの工法説明の補助ツールとしても大いに利用できます。
ニューマチックケーソン
自動掘削
ニューマチックケーソンの現用技術と、前述のニューマチックケーソン沈下掘削管理システムやニューマチックケーソン掘削シミュレータなどの新技術、ICT技術を統合し、さらにAIなどの概念を取り入れて沈下掘削(排土を含む)の自動化に向けた技術開発を開始しています。自動掘削の実現は、ニューマチックケーソンにおけるDXを大きく進展させます。
シールドVR(仮想現実)
体験システム
ヘッドマウントディスプレイを装着することでシールド⼯法を実物⼤で体験することが可能なシールドⅤR(仮想現実)体験システムを開発しました。本システムでは、普段は⾒ることのできない実物⼤のシールドマシンを体感したり架空の⼯事現場のシールド掘削状況を体験したりすることが可能です。シールド⼯法を紹介する動画「空間を⽣む」と併せ、職員向けの教材としてだけではなく⾒学会や展⽰会における⼀般の⽅向けの体験等に活⽤されています。
技術研究所設備
大豊建設が設計から建築まですべて自社で行った技術研究所は、1階が鉄筋コンクリート、2階が木造のハイブリッド構造となっています。木造部分には、新規事業であるMEC Industryで開発した間伐材のCLTを壁や柱に使用し、耐久性などの経過観察も行っています。また空調や電力などを工夫することで、通常よりも54%の省エネを実現し、BELS(建設物省エネルギー性能表示制度)において星5つの評価をいただいています。 1階には執務室および実験室を設置。2階には、70名弱が参加できる研修室のほか、食堂や仮眠室なども完備しています。