ケーソン技術
環境保全技術
ニューマチックケーソン
技術・工法過程等
ニューマチックケーソンの技術と工法過程をご紹介します。
鋼殻ケーソン(浮沓)工法
1957年(昭和32年)に築島方式に代わる工法として、わが国で初めて福島県の八沢浦海口閘門に鋼殻ケーソン(当時は「浮沓」と称した。)を採用しました。締切り・築島が不要となり、経済的で河川断面阻害率を低減できます。
二重スラブを使用した
大気圧エレベータの開発
作業員がマンシャフトの螺旋階段を使って昇降することは、深くなるにつれ身体的にも大きな負担がかかり、また、減圧症の発生にもつながります。二重スラブ構造にすることにより、作業室直上にマンロックを設け、その間を大気圧エレベータで昇降するシステムを開発しました。昇降作業の環境改善、減圧症の抑制に大きな効果を発揮します。(特許 第3349974号他)
DREAM工法
(遠隔操作システムによる
無人化掘削工法)
1965年(昭和40年)頃より、ニューマチックケーソンの機械化掘削の試みが行われ、1987年(昭和62年)から本格的な遠隔操作システムによる無人化掘削工法の開発に着手しました。また、1988年(昭和63年)に東北横断自動車道 阿賀野川橋(下部工)工事で実証実験に成功し、DREAM工法(無人化掘削工法)を確立しました。DREAMは、Daiho Remote control Excavation Automatic Method の略称です。(特許 第1795378号)
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DREAM掘削機
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遠隔操作システム
多機能型ケーソン
掘削機DREAMⅡ(無人化掘削機)
1997年(平成9年)に、粘性土から砂礫層・岩盤までの広範囲の土質に対応できる遠隔操作で掘削可能な「多機能型ケーソン掘削機DREAMⅡ」を開発しました。同年の東北縦貫自動車道馬淵川橋(下部工)工事に採用され、岩盤掘削に成功しました。 この掘削機は、砂礫・シルト等の一般土質のほか、岩盤・転石・既設地下構造物の掘削・破壊除去を行うために、削岩機(装薬作業は人力)、ブレーカ、ドラムカッタ等各種アタッチメントの装着が短時間で簡単にできる多機能型の天井走行式ケーソン掘削機です。 (特許 第3794511号他)
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DREAM II掘削機 (バケット0.3m3)
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DREAM II掘削機 ブレーカ(300kg級)
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DREAM II掘削機 ドリフタ(350kg級)
New DREAM工法
(新大豊式
ニューマチックケーソン工法)
New DREAM工法は、高気圧作業の無人化技術や安全対策技術を施工条件に応じて適宜組合せて使用することをコンセプトとした新しいニューマチックケーソン工法です。
主要設備
ニューマチックケーソン工事で使用する施工設備は、掘削設備、艤装設備、排土設備、送気設備、救急設備に大別されます。
電動機出力 | パケット 容量 |
最大作業 気圧 |
掘削対応 土質 |
機体重量 | |
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DREAM Ⅱ型 掘削機 |
37Kw | 0.30m3 | 0.7MPa | 普通土~ 硬岩 |
6.4t |
DREAM Ⅲ型 掘削機 |
22Kw | 0.23m3 | 0.7MPa | 普通土~ 硬岩 |
4.3t |
ニューマチックケーソン工事で使用する施工設備